さまざまな分野で、資本主義の歴史的使命の終焉が、人類史的スケールで語られています。そして「ポスト資本主義」なる構想がポジティヴに打ち出されてきています。経済理論学会も、新たな思想、経済理論、そして社会運動に着目し、人類と地球の新しい関係を構想すべく、「オルタナティヴ社会」分科会を立ち上げました。
2018年12月、設立にむけた集まりをもち、「オルタナティヴ社会」構想にふさわしく、アプローチの方法や研究スタイルなど、多様性を尊重していくことを確認しました。
その後、2019年5月、第1回研究会を開催し、スタートを切りました。
学会大会前日の10月18日には第2回研究会を行います。
今後も、研究会を5月と大会前日の年2回のペースで開催するとともに、ネットを通じて、国際学会や社会運動の動きなどの情報交換や意見交換を行っていきます。
経済理論学会の会員だけではなく、広く社会運動に関わっている方や経済学以外の研究者など、非会員の参加を呼びかけていきたいと考えています。
2019年10月
分科会責任者:後藤宣代(福島県立医科大学・非)
経済理論学会 問題別分科会「オルタナティヴ社会」
ワーキンググループ「東アジア社会運動研究ネットワーク」のご案内
2026年1月1日
問題別分科会「オルタナティヴ社会」責任者 後藤宣代
当分科会は、2018年12月、「さまざまな分野で、資本主義の歴史的使命の終焉が、人類史的スケールで語られています。そして『ポスト資本主義』なる構想がポジティヴに打ち出されてきています。経済理論学会も、新たな思想、経済理論、そして社会運動に着目し、人類と地球の新しい関係を構想すべく、『オルタナティヴ社会』分科会を立ち上げ」たと設立趣意書で述べました。
21世紀に入ると、東アジアの社会運動は目覚ましいものがあります。そこから、どのような経済理論が構想されてくるのか、まずは東アジアの社会運動の研究と交流を進めるなかで、見極めていきたいものです。
20世紀をふり返ってみれば、1956年から57年、第一回アジア作家会議に出席するためにインドに滞在した堀田善衛は、著作『インドで考えたこと』(岩波新書、1957年)を次の言葉で締めくくっています。
「その歩みがのろかろうがなんだろうが、アジアは、生きたい、生きたい、と叫んでいるのだ。西欧は死にたくない、死にたくない、と云っている。」(210頁)
こうしたアジアでは、20世紀の終わりの1995年、アジアで初めて国連世界女性会議(北京会議)が開催されます(2025年は30周年の記念の年でした)。このアジアの胎動に松井やよりは、『女たちがつくるアジア』(岩波新書、1996年)なのだと変革主体を位置づけています。松井は、ながらく植民地支配とその後遺症に苦しんだアジアは、「停滞のアジアから成長のアジアへ」と世界史の表舞台に踊りだしたと述べています。
21世紀、アジアの若者、そして女性が牽引する社会運動は、新しい社会形成、オルタナティヴ社会への息吹を伝えてくれます。
そこで、2026年、問題別分科会「オルタナティヴ社会」のなかに、ワーキンググループ「東アジア社会運動研究ネットワーク」を立ち上げていくことといたします。
東アジアの社会運動が、欧州や南北アメリカ、アフリカ、そして東西・南アジアの運動と、どう関わり連帯していくのか、現地を訪問し、研究交流し、オルタナティヴ社会の構想を充実させていきたいものです。